稼働率とは?かどうりつ
稼働率とは、システムが正常に動いている時間の割合。MTBF(平均故障間動作時間)÷(MTBF+MTTR(平均修復時間))で求め、1に近いほど止まりにくい。故障の間隔を延ばす(MTBFを大きくする)か、復旧を速くする(MTTRを小さくする)かのどちらでも稼働率は上がる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
「壊れにくい機械を選ぶ」だけでは、業務が止まる時間の長さを説明できない。めったに壊れなくても、直すのに1週間かかれば業務は1週間止まるからである。そこで、故障の起きにくさと直りの速さを1つの数値にまとめ、機器や構成を同じ物差しで比べられるようにしたのが稼働率である。SLA(サービスレベル合意書)で「99.9%」のように取り決める形でも使われる。
具体例
MTBFが90時間、MTTRが10時間なら稼働率は90÷(90+10)=0.9(90%)。この装置を2台並列(どちらかが動けばよい冗長構成)にすると、両方止まる確率0.1×0.1=0.01を1から引いて0.99となり、1台のときより大きく上がる。
試験での引っ掛け
直列(すべてが動かないと機能しない)は各稼働率の積、並列(どれか1つ動けばよい)は「1−(各非稼働率の積)」で、公式の当てはめ先を取り違えやすい。直列にすると全体は必ずどの装置より低くなり、並列にすると必ず高くなる、という向きで検算するとよい。MTBFとMTTRの取り違えも定番。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問35(IPA)解説で登場
SLAに含めることが適切な項目はどれか。
正解:サービス提供時間帯
要点:SLAは稼働率や提供時間帯など測定可能な品質水準の合意
SLA(サービスレベル合意書)は、提供者と利用者の間で、サービスの品質を客観的に測れる形で取り決めた文書である。稼働率、障害からの復旧目標時間、応答時間、そして何時から何時までサービスを提供するかといった項目が典型で、いずれも達成状況を測定・評価できることが要件となる。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問39(IPA)解説で登場
ITサービスにおいて、合意したサービス時間中に実際にサービスをどれくらい利用できるかを表す用語はどれか。
正解:可用性
要点:可用性は合意時間中に実際に使える度合い(稼働率)
可用性(アベイラビリティ)は、合意されたサービス時間のうち実際に利用できる割合を示す概念で、稼働率などで測られる。ITサービスの品質を表す指標の一つで、システムの停止時間が短いほど高くなる。完全性は情報が正確で改ざんされていないこと、機密性は認可された者だけが利用できることを指し、応答性は処理の速さに関する性質である。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問46(IPA)解説で登場
ITサービスの提供者と顧客の間でサービスレベルに関して取り交わすSLAの目的はどれか。
正解:サービスの範囲と品質を明確にする。
要点:SLAはサービスの範囲と品質水準を事前に合意する文書
SLA(サービスレベル合意書)は、提供するサービスの範囲と、稼働率や応答時間、障害時の復旧目標といった品質水準、測定方法、未達時の対応をあらかじめ文書で合意しておくものである。これにより提供者と顧客の期待のずれを防ぎ、サービス品質を客観的に評価できるようにする。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問61(IPA)
あるシステムは5,000時間の運用において、故障回数は20回、合計故障時間は2,000時間であった。おおよそのMTBF、MTTR、稼働率の組合せのうち、適切なも…
正解:エ
要点:MTBF=稼働時間÷故障回数、稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)
全運用5,000時間のうち故障で止まっていたのが2,000時間なので、稼働していたのは3,000時間である。MTBF(平均故障間隔)は稼働時間÷故障回数=3,000÷20=150時間、MTTR(平均修理時間)は故障時間÷故障回数=2,000÷20=100時間となる。稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)=150÷250=0.6、すなわち60%である。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問70(IPA)
2台の処理装置からなるシステムがある。両方の処理装置が正常に稼働しないとシステムは稼働しない。処理装置の稼働率がいずれも0.90であるときのシステムの稼働率は幾…
正解:0.81
要点:直列構成は全部が正常で稼働。稼働率は各稼働率の積
両方が正常でないと動かない構成は直列(直結)システムであり、その稼働率は各装置の稼働率の積で求める。故障が互いに独立なので、0.90×0.90=0.81となる。なお、どちらか一方が動けばよい並列構成なら1-(1-0.9)²=0.99となり、構成によって結果が大きく変わる点に注意する。
出典・参考
公式シラバスの8 コンピュータシステム > 44. システムの評価指標 > (2) システムの信頼性に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。