損益分岐点・限界利益とは?そんえきぶんきてん・げんかいりえき
損益分岐点・限界利益とは、変動費だけを売上高から差し引いた額が限界利益で、これが固定費の回収と利益の源泉になる。限界利益が固定費とちょうど等しくなり、損益がゼロになる売上高の水準が損益分岐点。式では 固定費÷限界利益率(限界利益率=1−変動費率)で求まり、実際の売上がそこからどれだけ上にあるかを安全余裕率で測る。
最終更新:2026-10-06
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費用を「売上に比例して増えるもの」と「操業度によらず一定のもの」に分けない限り、値下げや増産が利益にどう効くかを判断できない。変動費だけを売上から引いた限界利益という中間の量を置くことで、1単位多く売ったときに固定費の回収へいくら寄与するかが直接読める。応用情報では、自動化投資のように固定費と変動費率を同時に動かす案の比較として出る。
具体例
固定費が月100万円、変動費率60%の店なら、損益分岐点売上高は100万円÷(1−0.6)=250万円。ここで自動化に投資して固定費が月140万円・変動費率40%になると損益分岐点は約233万円に下がるが、売上が想定を割ったときの損失は急になる。どちらが有利かは見込む売上高の水準で逆転する。
試験での引っ掛け
固定費と変動費の分類を誤ると答えが合わない。設備の減価償却費やリース料は固定費、材料費や外注加工費は変動費が原則。また限界利益率+変動費率=1の関係を混同し、固定費を限界利益率ではなく変動費率で割ってしまう誤りが定番。限界利益が黒字でも固定費を回収しきれなければ営業損失になる点も押さえる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)
損益計算資料から求められる損益分岐点売上高は,何百万円か。
正解:450
要点:損益分岐点売上高は固定費÷限界利益率で求める
変動費は材料費200+外注費100=300百万円なので、変動費率は300÷500=0.6、限界利益率は0.4となる。固定費は製造固定費100+販売固定費80=180百万円。損益分岐点売上高は180÷0.4=450百万円である。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)
損益分岐点の特性を説明したものはどれか。
正解:損益分岐点での売上高は,固定費と変動費の和に等しい。
要点:損益分岐点では売上高が固定費と変動費の合計に等しくなる
損益分岐点は利益がちょうどゼロになる売上高であり、そこでは売上高と総費用が等しい。総費用は固定費と変動費の合計なので、損益分岐点での売上高は固定費と変動費の和に等しくなる。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)
損益計算資料から求められる損益分岐点売上高は、何百万円か。
正解:450
要点:損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
変動費は材料費200+外注費100=300百万円で、売上高500百万円に対する限界利益率は(500-300)÷500=0.4である。固定費は製造固定費100+販売固定費80=180百万円なので、損益分岐点売上高は180÷0.4=450百万円となる。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)
損益分岐点分析でA社とB社を比較した記述のうち、適切なものはどれか。
正解:安全余裕率はB社の方が高い。
要点:固定費が重い企業は限界利益率が高い反面、損益分岐点も高くなる
限界利益率はA社が(2,000-800)÷2,000=0.6、B社が(2,000-1,400)÷2,000=0.3です。損益分岐点売上高は固定費÷限界利益率でA社900÷0.6=1,500万円、B社300÷0.3=1,000万円となります。安全余裕率は(売上高-損益分岐点売上高)÷売上高なので、A社25%、B社50%でB社のほうが高くなります。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)解説で登場
A社とB社の比較表から分かる、A社の特徴はどれか。
正解:売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。
要点:固定費比率が高いほど売上変動が利益に大きく響く
A社は変動費率50%で限界利益率も50%と高く、固定費が400億円と大きい。固定費の割合が高い費用構造では、売上が増えたときに限界利益がそのまま利益の伸びとなり、利益が大きく膨らむ(営業レバレッジが大きい)。裏返せば売上が減ったときの損失も大きく、損益分岐点売上高も800億円とB社の500億円より高い。
出典・参考
公式シラバスの9 企業と法務 > 3. 会計・財務 > (1) 企業活動と会計に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。