マルチコアプロセッサとは?
マルチコアプロセッサとは、1つのチップ上に複数のプロセッサコアを搭載し、処理を並行実行させる構成。周波数を上げずに性能を伸ばせるため、消費電力あたりの性能で有利になる。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の過去問では3回出題されています(2020年度〜2023年度)。
まるちこあぷろせっさ
マルチコアプロセッサの意味
1つのチップ上に複数のプロセッサコアを搭載し、処理を並行実行させる構成。周波数を上げずに性能を伸ばせるため、消費電力あたりの性能で有利になる。
マルチコアプロセッサの具体例
制御用のリアルタイム処理を1コアに固定し、通信・画面表示など非リアルタイム処理を別コアに割り当てる。
マルチコアプロセッサは試験でどう引っ掛けられる?
コア数をn倍しても性能はn倍にならない(逐次実行部分が上限を決める=アムダールの法則)。1コアで複数スレッドを見せるマルチスレッド(SMT)とも別物。共有キャッシュ・共有バスの競合で実行時間のばらつきはむしろ増えるため、リアルタイム性の面で有利とは限らない。
マルチコアプロセッサと関連する用語
マルチコアプロセッサが出た過去問
マルチコアプロセッサで用いられるスヌープキャッシュの説明として、適切なものはどれか。
正解:共有バスを介して、各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し、コヒーレンシを保つ。
要点:スヌープ方式は共有バス監視でキャッシュ整合性を保つ
マルチコアでは各コアが専用キャッシュをもつため、同じ主記憶の内容が複数のキャッシュに重複して存在し、一方の更新が他方に伝わらないと不整合が生じる。スヌープキャッシュは、各キャッシュの制御回路が共有バス上のアクセスを常時監視し、他コアの書込みを検知したら自分の該当ブロックを無効化・更新することで整合性を保つ方式である。バスを共有する比較的少数のコア構成に適している。
出典:令和2年度 10月 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 am2 問4(IPA)マルチコアプロセッサで用いられるスヌープキャッシュの説明として、適切なものはどれか。
正解:共有バスを介して、各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し、コヒーレンシを保つ。
要点:共有バスを監視して他コアの書換えを検知するのがスヌープ方式
スヌープキャッシュは、各コアのキャッシュコントローラが共有バス上のトランザクションを常時監視(スヌープ)し、他コアが自分の保持するブロックを書き換えたことを検知して無効化や更新を行う方式である。これによりコア間でキャッシュの内容が食い違わないよう一貫性(コヒーレンシ)を保つ。バス監視という仕組み上、共有バス型の小〜中規模マルチコアに適し、コア数が増えるとバス帯域がボトルネックになる。
出典:令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 am2 問1(IPA)big.LITTLEテクノロジの説明として、適切なものはどれか。
正解:消費電力が小さく処理能力が低いコアと、消費電力が大きく処理能力が高いコアとを組み合わせたマルチコアプロセッサ技術
要点:big.LITTLEは省電力コアと高性能コアを使い分ける
big.LITTLEは、高性能だが消費電力の大きいコアと、性能は控えめだが低消費電力のコアを同一チップ上に混載し、処理の負荷に応じて使い分けるマルチコア技術である。軽い処理は省電力コアに任せ、重い処理のときだけ高性能コアを動かすことで、性能と電池持ちを両立させる。スマートフォンなど電力制約の厳しい機器で広く採用されている。
出典:令和5年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 am2 問1(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。