回線利用率とは?かいせんりようりつ
回線利用率とは、回線の伝送容量に対して、実際に流れているデータ量が占める割合。増強の判断に使う指標だが、値が1へ近づくほど平均待ち時間が発散していくという待ち行列の性質があるため、余裕は割合ではなく待ち時間の側で読み、平常時は半分程度に抑えて運用するのが原則になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
回線の容量は買った時点で決まる固定の資源であり、流れる量は時間帯や業務の山谷で大きく揺れる。待ち行列の理論では、利用率をρとしたときの平均待ち時間は1/(1−ρ)に比例して伸び、ρが1へ近づくと発散する。つまり「まだ空きがある」という直感が通用しない領域があり、容量の何割で運用するかを最初に決めておく必要がある。応用情報ではM/M/1の計算とあわせて問われる。
具体例
1Gビット/秒の回線に平均400Mビット/秒が流れていれば利用率は40%になる。運用では5分平均が50%を超えたら増強を検討するといった閾値を置き、ピーク時のバースト分を見込んで平常時は40〜50%程度に収める設計が一般的である。M/M/1で利用率0.5なら待ち時間はサービス時間と同程度、0.9では9倍に達する。
試験での引っ掛け
平均利用率が低くても、瞬間的なバーストで機器のバッファがあふれてパケットが破棄されることがあり、平均値だけを見て「余裕がある」と判断するのは誤りである。ピーク値と分布を併せて評価する必要がある。また利用率はスループットとは別の指標で、容量に対する割合であって実際に運べた有効データ量そのものではない。
関連用語
出た過去問
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問3(IPA)
通信回線を使用したデータ伝送システムにM/M/1の待ち行列モデルを適用すると、平均回線待ち時間、平均伝送時間、回線利用率の関係は、次の式で表すことができる。 平…
正解:0.5
要点:M/M/1では利用率0.5を超えると待ち時間が処理時間を上回る
与式より、平均回線待ち時間が平均伝送時間を上回る条件は、係数である 回線利用率÷(1-回線利用率) が1を超えることです。ρ/(1-ρ)>1 を解くとρ>0.5 となります。M/M/1では利用率が5割を超えたあたりから待ち時間が急激に伸び始めます。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。