システム化構想・システム化計画とは?しすてむかこうそう・しすてむかけいかく
システム化構想は、経営課題や経営要求を受けて、どの業務にどんな方向でシステムを適用するかという大枠を最上流で描く工程。システム化計画はその構想を受け、対象業務範囲・スケジュール・投資予算・推進体制・投資対効果を具体化する工程。いずれも要件定義より前に位置する企画プロセスにあたる。
最終更新:2026-10-06
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投資の可否を要件定義まで進めてから判断すると、詳細を詰める工数を投じたあとで「そもそもやらない」という結論になり、費用が丸ごと無駄になる。方向性を決める段階と、投資として承認できる形へ落とす段階を分けておけば、早い段階で撤退を選べる。応用情報では、工程の順序と各工程の成果物の対応が繰り返し問われる。
具体例
「問合せに答えるまでの時間を半分にしたい」という経営要求に対し、現行業務を分析して問合せ管理基盤の刷新という方向を定め、システム化構想書にまとめる。次に対象部門・稼働時期・予算枠・体制・投資対効果を詰めてシステム化計画とし、投資委員会の承認を得る。要件定義に入るのはこの承認の後になる。
試験での引っ掛け
順序はシステム化構想→システム化計画→要件定義→開発。構想は方向性を描く段階なので、この時点で予算やスケジュールを確定させることはない。逆に、実現すべき機能や画面の詳細を決めるのは要件定義であって、システム化計画ではない。工程を1つ前後させた選択肢が定番の誤答になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問64(IPA)解説で登場
共通フレーム2013によれば、要件定義プロセスで行うことはどれか。
正解:利害関係者のニーズの抽出
要点:要件定義プロセスは利害関係者のニーズを抽出し要件化する
共通フレーム2013の要件定義プロセスは、システムの利用者・運用者・発注者など利害関係者を識別し、そのニーズや要望を引き出して、システムに求められる要件として定義する工程である。システム化計画はより上流の企画プロセス、方式設計や詳細設計は後続の開発プロセスに位置付けられる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問65(IPA)
ある企業が,AIなどの情報技術を利用した自動応答システムを導入して,コールセンタにおける顧客対応を無人化しようとしている。この企業が,システム化構想の立案プロセ…
正解:AIなどの情報技術の動向を調査し,顧客対応における省力化と品質向上など,競争優位を生み出すための情報技術の利用方法について分析する。
要点:システム化構想の立案は技術動向から活用方針を描く最上流工程。
システム化構想の立案は、経営上の課題を踏まえて、どのような情報技術をどう活かすかという方向性を描く最上流の工程である。ここではAIなど技術動向を調査し、顧客対応の省力化や品質向上といった競争優位につながる利用方法を検討する。個々の要件定義や設計は、その後のシステム化計画・要件定義以降の工程で行う。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問61(IPA)
共通フレーム2013によれば、システム化構想の立案で作成されるものはどれか。
正解:企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像
要点:システム化構想では業務の全体像を最上位レベルで描く
システム化構想の立案は、経営上の課題やニーズを受けて、対象となる業務の全体像を明らかにし、システム化の方向性を描く段階である。ここでは個々の機能仕様ではなく、企業として将来必要になる最上位の業務機能と業務組織を整理した全体像を作成する。具体的な要件は後続のシステム化計画や要件定義で詰めていく。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問65(IPA)解説で登場
共通フレーム2013によれば、要件定義プロセスで行うことはどれか。
正解:利害関係者の識別
要点:要件定義は利害関係者の識別から始まり、企画・設計とは段階が異なる
共通フレーム2013の要件定義プロセスでは、まず利害関係者を識別し、その要望を引き出して要件として定義・確認します。システム化計画の立案はその前の企画プロセス、方式設計や詳細設計は後続の開発プロセスに属し、要件定義とは段階が異なります。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)解説で登場
共通フレーム2013によれば、企画プロセスで実施すべきものはどれか。
正解:市場、競合など事業環境を分析し、企業の情報戦略と事業目標の関係を明確にする。
要点:企画プロセスは事業環境分析と情報戦略・事業目標の整合
共通フレーム2013の企画プロセスは、経営上のニーズから事業環境や市場・競合を分析し、経営戦略・情報戦略と事業目標との関係を明確にしてシステム化構想やシステム化計画を立てる段階である。個々の要件を詳細化するのは後続の要件定義プロセスの活動である。
出典・参考
公式シラバスの7 システム戦略 > 1. システム化計画に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。